MECHATROLINK-Ⅲとは
物理層にEthernetの技術を利用することにより、100Mbpsの高速通信を実現しました。尚かつ、モーション制御に必要な高速サイクリック通信と、大容量メッセージ通信を実現しながら、62スレーブにおける完全同期をASICで実現します。
特長
- カスケード接続または、HUBによるスター接続により、様々なシステム構成に対応できます。
*1:ハブ無しで容易に接続できます。
*2:ハブに接続されている機器を活線挿抜できます。カスケードより単位時間あたり多くのノードを接続できます。
- 伝送速度100Mbps、伝送周期31.25μsの超高速通信を行います。
- 最大62局のスレーブを接続することができます。
- ノード間距離100m、最小局間距離20cmなど、大規模システムから小規模システムまで対応できます。
- データ長は、8/16/32/48/64byteが混在して使用できます。機器によって最適なデータサイズを選択できます。
- オンライン中にスレーブの交換やスレーブの追加が可能となります。
- 1つの通信ASICを複数分のスレーブとして動作させるマルチスレーブ機能を備えています。
- C1マスタ、C2マスタからスレーブ機器とメッセージ通信を行うことができます。
- スレーブ間において、他のスレーブのサイクリック通信のデータをモニタすることができます。
スレーブ局の最大接続局数
接続可能な最大スレーブ局数は、伝送周期とデータサイズによって決定されます。
伝送周期 (μsec) |
伝送バイト数による接続局数 | |||
---|---|---|---|---|
16byte | 32byte | 48byte | 64byte | |
31.25 | 1 | 1 | 0 | 0 |
62.5 | 2 | 2 | 2 | 2 |
125 | 6 | 6 | 5 | 4 |
250 | 11 | 11 | 10 | 9 |
500 | 19 | 19 | 18 | 17 |
1000 | 31 | 31 | 29 | 28 |
2000 | 49 | 49 | 47 | 45 |
3000 | 62 | 62 | 61 | 59 |
4000 | 62 | 62 | 62 | 62 |
5000 | 62 | 62 | 62 | 62 |
6000 | 62 | 62 | 62 | 62 |
7000 | 62 | 62 | 62 | 62 |
8000 | 62 | 62 | 62 | 62 |
(注)1:上表はカスケード接続、局間ケーブル0.2m、2ポートを持つマスタでの条件。
2:製品における仕様は、それぞれの製品の仕様書をご参照ください。
ハードウェア
通信用ASIC
マスタ/スレーブ兼用:
JL-101 LQFP
20mm□
マスタ/スレーブ兼用:
JL-100 FBGA
スレーブ専用:
JL-102 FBGA
12mm□
スレーブ専用:
JL-103 LQFP
14mm□
ASIC以外の部品については、市販の部品を指定または推奨しています。標準回路を準備していますので、その回路を使用して設計を行います。
コネクタ
次の2種類からお選びいただけます。
インダストリアル
ミニI/Oコネクタ
ケーブル組みも準備しています。
FA仕様コネクタ
RJ-45
線材はCat5e STPを使用してユーザがアセンブルします。
MECHATROLINK-Ⅲケーブル
ソフトウェア
アプリケーション層では、プロファイルタイプにより複数のMECHATROLINKコマンド群を準備します。
標準サーボプロファイルのコマンド群は、新しい機能を搭載して一新されます。例えば位置決めコマンドでは、加減速度やトルク制限などを一度に指令できます。